令和6年3月2日(土)、松山女子高校視聴覚室において「埼玉県男女共同参画苦情処理委員からの勧告(令和5年8月30日付け)に関する意見等の聴取会」が行われました。
発端は令和4年度に「苦情処理委員」に寄せられた「埼玉県の男子高校が女子が女子であることを理由に入学を拒んでいること」に対し「女子の入学は当然認められるべき」で、「女子差別撤廃条約に違反している事態は是正されるべき」という意見です。この申出を受け、調査・検討を実施した上での共学化勧告、そしてそれに関する意見聴取会実施に至ったということです。
県担当者・先生方・PTA・後援会・同窓会、総勢45名ほどで2時間に渡り、真剣に意見等が述べられました。実際にその場で感じたのは、関係者の皆さんの、母校への熱い思いです。
趣旨説明、意見聴取、質疑応答と会が進行していく中で、その思いはどんどん膨らんでいきました。ただ母校だから残したいというのではなく、男女共学や別学の意義を真剣に考えての意見です。そして、参会している人だけの意見ではなく、延べ1500人ものアンケート結果の代弁です。これほどまでに幅広い世代の在校生や卒業生が一つになれる母校に感動し、あらためて誇りに思いました。
このページ上で私見を述べることは自重しなければならないのかもしれませんが、「多様性の時代だからこそ選択肢は必要である」「海外ではむしろ別学を推奨している例もあり、成果も報告されている」という意見は、これからの高等学校教育の方向性を示しているのではないかと思います。短時間でアンケートを集約し取りまとめてくださった陰の尽力。力強く、時には声を詰まらせながら意見を述べてくださった関係者の方々の思いは必ず届くと信じています。